令和6年能登半島地震 令和4月18日炊き出し
災害復旧サポートで一番大切なのはミイラ取りがミイラにならないこと
つまり、被災された方のご迷惑にならないことだと思います。
それには自前でライフラインを用立てする必要があると思います。
ライフラインとして水、電気、ガス、食料、寝床、トイレが考えられます。
今回炊き出しに行く七尾はこれらライフラインが復旧できているのか、
道路事情はどうなのか、何が不足して必要とされているのか
これらの情報収集が重要なカギとなります。
仕事も炊き出しも成功するには準備が7割、現場仕事が3割です。
出発準備
まずは水のチェック
人間の大人が1日に飲む量は約3Lと言われています。
私たちが行く七尾では2024年4月18日現在
一週間前に水が出るようになったそうです。
お風呂にも満足に入ることができなかった場所では水は貴重です。
ブランチカーオフィスには90Lのタンクに水を入れることができます。
大人が一人なら約1か月間生活できる量です。
また、追加でペットボトル10本分20Lの飲料水として持参しました。
燃料のチェック
ブランチカーオフィスには燃料ゲージが半分になると必ず満タンにしておくようにルールがあります。
災害はいつどこで起こるかわかりません。
そんな時電源確保や、プライバシーが守れて眠れるクルマは本当に重宝します。
ですから買う意味でも燃料はいつも満タンを心がけているのです。
バッテリー&電圧のチェック
まずバッテリーに電気は充満しているかのチェックです。ブランチカーは2つのやり方では発電が可能です。
1.ソーラー発電
天井一面にソーラーパネルが敷き詰められていてソーラー発電から
バッテリーに入るようになっています。
2.走行充電
ブランチカーオフィスを走行させることでバッテリーに
充電されていきます。
その他のチェック
水、電気、残りの3つであるガス、食料、寝床は
ガスコンロを社内に2つ設置されているのと、カセットガスを2つと
カセットボンベを6缶社外で料理ができるように常時保管しています。
現地に行って感じたこと
能登半島地震から約5か月七尾は水道も電気も復旧されつつありました。
しかし七尾の被災された方々は口をそろえて言われました。
自分たちの七尾地区は少しずつ良くなってきた。しかし奥能登や輪島はまだまだ大変だ。と。
その言葉がひっかかり、私は穴水から輪島に向けてブランチカーを走らせました。
七尾を出てすぐ穴水から風景は一変しました。
穴水では多くの一般住宅が黒瓦の重さで潰れているのです。建物は屋根に重いものが載っていると重心が振り子のようになりバランスを崩して崩壊しやすくなります。
風雪に耐えられるよう風土に合致して強くて丈夫な黒瓦は地震時にはその長所がアダとなりやすいのです。
輪島の朝市はもう見る影もありませんでした。溶けた鉄、焦げ臭いにおいがまだ漂っています。
ビルは横出しになりいつ崩壊してもおかしくはありません。
4か月以上経った今でさえも解体作業の99%がまだ手つかずだそうです。